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東海バネ工業株式会社のカンブリア宮殿オンエアに思う

去る2011年6月23日に、
当事務所のクライアントである東海バネ工業株式会社(実名公表は了承済み)が
カンブリア宮殿にてオンエアされました。
周辺の多くの方々からは「感動した」という感想を直接間接に聞きました。

しかし、
私個人としては「物足りない」という感想です。

ほかにも東海バネ工業の凄い部分は山ほどあるのに・・・

確かに、当日のオンエアでは、東海バネ工業の最も凄い部分を
1時間の放送枠の中に上手に編集して収めているとは感じました。
その編集能力、構成能力は見事です。

できれば、カンブリア宮殿に東海バネ工業続編、続々編を望みたいです。

例えば、

・平均受注ロット5個を維持継続し利益を確保するために、
 どれほどITを駆使しているのか。

・先代の経営者の経営方針から大転換するにあたり、
 今の渡辺社長にどれほどの圧力があり、どのようにそれを捌いたのか。

・昭和53年の既存設備廃棄にあたり、
 どのような事前事後の戦略的行動がなされたのか。

・納期遅れほぼゼロを毎年継続するために、
 在庫やITにどのような工夫をしているのか。

・経産省のIT企業100選に選ばれるほどの
 ITを駆使する企業になったキッカケと、その実施の歴史はどうなのか。

・「東海バネしかできない」技術を維持継続するために
 渡辺社長は今何を見てどう動いているのか。

・「従業員のモチベーションを高める」ために、
 啓匠館や技術検定制度以外にどのようなことがなされているのか。
 
・自社の業務とは直接に関係ない事象
(工場見学の受入れや、他の経営者との関わり等々)に、
 どのようなスタンスで取り組んでいるのか。

・今後、短期・中期・長期的にどのような方向性を考えているのか。

等々等々・・・

まだまだここに羅列するネタはあるのですが、
この辺で止めておきます。

東海バネ工業では、
上述のようなテーマに関して、
どれも見事で明確な回答があります。

それを知っている私としては、
どうしてもカンブリア宮殿のオンエアを「物足りない」と感じてしまいます。

マスメディアに流れる情報はエッセンスではありますが、
その裏には膨大な思考と実践があります。

私は立場上、守秘義務があるので話せませんが、
ご希望いただいたら渡辺社長を紹介しますよ。